MATCH REVIEW 2021-2022 SEASON #02
2021.06.11 fri フウガドールすみだ vs. 名古屋オーシャンズ
写真と共に振り返るマッチレビュー。第2回はホーム開幕戦、名古屋オーシャンズ戦となります!
会場:墨田区総合体育館(420人)
スコア:1-2(1-1 0-1)
得点:畠山勇気(6分35秒)
メンバー:諸江 岡村 宮崎 田口 畠山 村上 栗本 渡井 鬼塚 石黒 北村 岸 崔 中田
前節、ボアルース長野に勝利し、墨田区総合体育館でのホーム開幕戦を迎えたフウガ。
ホーム、すみだの地での荻窪新体制の初戦となるこの試合、対戦相手はこれまで幾度も激しく、熱い戦いを繰り広げてきた名古屋オーシャンズである。
絶対王者を相手に一体感を持って戦うと話していた荻窪監督を後押しするかのように、平日18時開催という条件でも420人ものファン、サポーターが会場に集まった。
2月6日以来のホームでの試合に会場の雰囲気は高まるなか、試合は始まった。
フウガのスタートは前節と同様のGK石黒FP諸江、岡村、田口、北村。
開始2分、フウガのファーストシュートは諸江。
荻窪監督が取り組んでいる全員がハードワークでボールを奪ってカウンターという流れから岡村が中央でボールを運び、右の田口へ。
田口が左サイドの諸江に展開し、諸江がキックフェイントからカットインして右足シュートも相手GKが好セーブに阻まれる。
この後、セットチェンジで畠山、栗本、渡井、中田にピッチイン。
こちらも前節と同じメンバーを送りこみゲームを進める。
序盤からシュートシーンを多く作るのは名古屋。
能力の高さを活かしながらフウガゴールへ迫ると、3分ペピータが栗本をかわして持ち込んだシュート、スパウットもミドルシュートを撃ってくるもフウガGK石黒が好セーブ。
5分には元フウガで今シーズン限りでの引退を発表した星翔太のシュートも石黒が冷静に対応する。
前節のような立ち上がりの失点を避けたかったフウガにとって、ここを守りきれたことが大きかった。
6分、名古屋がフウガ陣内でピヴォにボールを入れて前がかりになったところで栗本がボールを奪いカウンターを仕掛ける。
相手選手が寄せてきたタイミングを見極めて右でフリーの畠山にパスを通す。
相手GKと一対一になった畠山は落ち着いて右足で振り、ゴール右にシュートを決めた。
“キーパーの立ち位置からニアが結構空いていたのでシンプルに狙って蹴りました”と話した畠山はこのゴールがホーム墨田区総合体育館での初ゴール。
フウガでの初ゴールは2018シーズン最終戦、駒沢での得点でそれ以来のフウガでのゴールとなった。
F選抜から戻ってきた昨シーズンにゴールが無かったことや名古屋相手に先制点を取りたいと思っていたなかでの得点であったため本当に嬉しかったとゴールを振り返った。
このゴールで先制に成功したフウガであったが、さすがの名古屋も黙っていない。
畠山のゴールから1分後、右サイドからの突破を許しゴール前に折り返しが入ると、名古屋はこちらも元フウガの西谷が入り込みながらワンタッチで合わせてゴール左上に同点ゴールを決められる。
同点にされてはしまったがフウガとしてはやることは変わらず全員での強度の高い守備をベースにプレー。
10分ごろからは1stセットに宮崎、2ndセットに鬼塚も加わり、クワトロでボールを回しながら名古屋の裏のスペースを狙っての攻撃を進める。
それぞれのチームにシュートチャンスは生まれるもフウガGK石黒、名古屋GK関口の安定したセービングによって締まったゲームが続いていった。
第1ピリオドも残り3分となり、高い位置からの強いプレスで流れを引き寄せつつあったフウガが怒涛の攻めを見せる。
コーナーキックから畠山のボレーシュートにゴール正面でのフリーキックからの鬼塚のシュート、岡村のパラレラでの抜け出しからのシュートと前線でのボール奪取からのミドルシュートと多くのシュートシーンを作る。
そして、残り12秒には田口が自陣から対角の岡村へロングパス、ボールを収めた岡村は田口が逆サイドを駆け上がるのを見て、鋭いパスを通す。
田口がこのボールをダイレクトでシュートするも、GK関口のナイスセーブによって決めきれなかった。
ビッグチャンスを逃す形で第1ピリオドが終了。
それでも王者相手に多くのチャンスを作れたうえにスコアも同点で折り返せたことで良い雰囲気で第2ピリオドに臨むことができた。
第2ピリオドもフウガは高い位置からのハードワークから自分たちの流れを作っていこうとする。
名古屋も負けじとシュートを放ってフウガゴールへ迫ろうとするが、GK石黒がしっかりと対応していく。
24分、互いに一歩も引かずに接戦が続くなか、前節に起用できなくて残念だったと荻窪監督が話していたメンバーの1人である、崔輝実が出場。
育成年代からフウガで育った選手がまたひとりFリーグの舞台に立った。
そして、26分には崔に続いて村上拓也がピッチイン。
過去に特別指定選手に登録されたことはあったものの、成し得ていなかったFリーグでのプレーがついに実現した。
両選手とも2分あまりの出場ではあったが、同点の試合展開、そして相手は名古屋オーシャンズという環境下で大きな経験を得たに違いない。
試合は変わらず1-1の同点のまま拮抗した状態が続くが、29分、ここでフウガがチャンスを迎える。
石黒からのロングスローを処理した相手のボールを宮崎がカットし田口へ、田口が少し溜めを作り、追い越して来た宮崎へボールを出す。
これが通れば無人のゴールにシュートできる状況であったが、ボールが合わずシュートまで持ち込むことができなかった。
そして32分にも自陣でのボール奪取から3対1のカウンター、中央で田口がボールを運んで左の宮崎へのパスを選択するもそれを読んだGK関口が果敢に飛び出してクリア。
このチャンスもものにすることができなかった。
この直後にピンチがあり、北村に当たり勝った平田の振り向きざまのシュートが枠内に飛ぶもGK石黒が面を作った足に当てて守り切る。
34分にもペピータ、星龍太が強烈なシュートを撃ってくるもこれも石黒がセーブした。
残り時間が5分を切って一進一退の攻防が続くなか、ペピータのループシュートがギリギリ枠を外れれば、コーナーキックからアルトゥールに強烈なミドルを放たれるもGK石黒の好セーブでなんとかしのぐ。
残り時間は3分、ここで名古屋がパワープレーを開始。
フウガは失点を防ぎ、パワープレー返しでの得点を狙いたいところである。
残り2分を切ったところでパワープレーからのシュートを石黒がセーブ、田口がそのボールを拾ってパワープレー返しのロングシュートを放つ。
慎重に狙いすぎたか、グラウンダー気味のシュートはゴール前に戻った名古屋選手にカットされてしまう。
その直後も同様に石黒のセーブからボールをつないで名古屋ゴールへ迫るが北村のシュートはゴール左へ外れてしまった。
すると、残り時間1分18秒。
名古屋のパワープレー、左サイドからゴール右に斜めのパスが通るとファーで待っていた水谷にボレーで合わされ得点を許してしまう。
逆転ゴールを決められ、追いかけるしかないフウガはパワープレーで得点を狙いに行くも、名古屋の牙城を崩すことができず試合終了。
新生フウガのホーム初戦はGK石黒の活躍が光る白熱した試合となったが結果は1-2での敗戦となった。
この日、キャプテンマークを巻いてプレーした田口は“勝ち点3をホームのみなさんに届けることが使命だと思っていたので、そこが達成できなかったことは非常に残念”と試合を振り返った。
それと同時に、これから続くリーグ戦に向けてこの敗戦を次に繋げること、その次が再びホームゲームとなるため必ず勝ち点3をホームのみなさんに届けることを抱負として語った。
次節、二週続けてのホームゲームで対戦するのはボルクバレット北九州。
13日には昨シーズン2位のバサジイ大分に勝利し、昨シーズンから更にパワーアップした印象のあるチームである。
フウガは前回の対戦で3-6で敗戦、是が非でも19日の試合でリベンジを果たし、ホームでの今シーズン初勝利をあげ、喜びを分かち合いたい。