MATCH REVIEW 2021-2022 SEASON #04
2021.6.26 sat フウガドールすみだ vs 湘南ベルマーレ
写真と共に振り返るマッチレビュー。第4節、湘南ベルマーレ戦を振り返る。
会場:小田原アリーナ(619人)
スコア:2-9(0-4 2-5)
得点:中田秀人(36分33秒) 諸江剣語(37分22秒)
メンバー:諸江 岡村 宮崎 田口 畠山 村上 栗本 渡井 鬼塚 石黒 北村 岸 崔 中田
前節のボルクバレット北九州戦に勝利し、今シーズン初の連勝をかけて迎えた湘南ベルマーレ戦。
“小田原アリーナの湘南ベルマーレは強い”と試合前から古巣との対戦を警戒していた荻窪監督。
選手から監督としての凱旋試合で勝利を飾れるか、アウェイ小田原の地での一戦が始まった。
この日のフウガのスタートはGK石黒FP諸江、岡村、宮崎、北村の5人。
岡村にとっても湘南ベルマーレは古巣であり、小田原アリーナもかつてはホームアリーナであったため活躍に期待がかかる。
しかし、序盤から押し気味にゲームを進めるのは湘南ベルマーレ。
本田のボレーやロドリゴの鋭いシュートがフウガゴールへ迫る。
それでも、フウガは今シーズン取り組んでいる高い位置での全員でのハードワークによるディフェンスから失点を許そうとしない。
しかし、2ndセットの畠山、栗本、鬼塚、中田に替わった後の試合時間4分。
15mほどの距離はあるがゴール正面でのフリーキックを与えると、これを湘南・ロドリゴが左足で直接狙ったシュートが決まる。
壁とゴール前のカバーの選手2人の間を通ったボールはゴールに吸い込まれ、早い時間での先制を許してしまう。
先制によって勢いづいた湘南は追加点を狙って、鍛代、浦上と連続でシュートを放つなど一気に攻勢に出る。
その勢いに押されてか、諸江が自陣でボールをカットされ1対3の数的不利な状況になり、パスをつながれて最後はファー詰めで失点。
痛い連続失点を喫してしまう。
2点差となり、フウガは前節ハットトリックの鬼塚が遠い距離からのミドルシュートを放つなどなんとか湘南ゴールへ迫ろうとする。
しかし、流れは湘南のまま、6分にはロドリゴと本田のパス交換からロドリゴのシュートが右ポストを叩く。
それでもワンチャンスをものにしようと、中田が自陣左からゴール前のスペースに走りこむ栗本へスルーパスを通してシュートまで持ち込むも湘南の守護神・フィウーザがブロック。
8分には湘南のバックパスのファールによりゴール前での間接フリーキックを得るも、諸江のパスから中田のシュートは素早い寄せによってクリアされた。
ここからフウガが攻める時間が増え、田口のボールカットからのカウンターから宮崎、諸江と繋いで、左サイドからの諸江がシュートを撃つも左ポストに当たり決めきることができなかった。
そこから、岡村、鬼塚と続けてシュートを放つ場面が生まれるも枠を捉えることができない。
すると12分、ロドリゴに左サイドを突破されパスを出されるとゴール前でフリーの本田 がダイレクトで合わせて3点目を奪われてしまう。
このゴールによって差は3点となり、だいぶ苦しいゲーム展開となってしまった。
早めに1点を返したいフウガではあるが、焦りからか思ったようにパスがつながらなくなりシュートまで持ち込むことができなくなると、15分には湘南のゴール前への折返しからのシュートが再び右ポストを叩きピンチとなる。
“第1ピリオドのうちに1点取って点差を詰めて折り返したかった”と荻窪監督はこの状況を振り返ったが、次の1点を取ったのは湘南だった。
自陣左サイドにおいて湘南のディフェンスによってボールを奪われるとロドリゴの縦へのドリブルから石黒がつり出されたところでゴール前フリーの高橋にラストパスを通され、無人のゴールにシュートが決まる。
第1ピリオド残り10秒での失点となり、精神的にも重い1点が決まってしまった
フウガは0-4のビハインドで第2ピリオドに臨むことになる。
早い時間帯で一矢報いたいところで、田口や鬼塚が遠い位置からシュートを試みるもブロックに引っかかってしまい、湘南ベルマーレの牙城を崩すことができない。
ホームで4点をリードする湘南はその勢いのままにフウガゴールへ迫り、25分に中央でボールを拾うと、シンプルに左サイドに展開して受けた山﨑が左足を振り抜いてシュート。
これがサイドネットに突き刺さり5失点目を奪われてしまった。
集中が切れてしまったか、その1分後には連係ミスから石黒がボールを運んで高い位置から出したパスをロドリゴにカットされると、そのまま低弾道のロングシュートをゴール右隅に決められて6失点目となってしまう。
6点差がつきながらもピヴォに入る畠山が気を吐き、相手のマークに競り勝って反転してのシュートを撃つも右ポスト。
その直後にも同様に反転からシュートを放つも湘南ゴールを割ることができない。
それでも畠山のシュートからリズムを作ったフウガは北村のボール奪取から3対1のカウンターで左の岡村、そして右サイドにファー詰めで滑り込む田口へ合わせるようにボールをつなぐも岡村から田口へのパスはわずかに合わなかった。
均衡を保つ時間が5分ほど続いたところで、32分に鬼塚の縦へのドリブルを防がれボールを奪われると、林田とロドリゴのパス交換で揺さぶられ最後は林田にゴール右にシュートを決められてしまった。
7点差となったフウガは残り8分からゴレイロを石黒から岸に交代。
岸は今シーズン初のプレーとなったが相手のシュートに対しても落ち着いた対応で、安定したセーブを見せる。
そしてフウガは残り5分のタイミングでパワープレーを開始。
中田をゴレイロにして、諸江、岡村、宮崎、田口の5人で得点を狙いに行く。
残り3分27秒、パワープレーから中央の田口が左の岡村にパス。
岡村はマイナス方向にトラップしてボールを動かすとすぐさま反転して、マークの選手をはがす。
はがされた選手が再び寄せてきたところの股下を通すように左足で右サイドにパスを入れると反応した中田がこのボールをファーで押し込みゴール。
ついに1点を取り返した。
フウガはセットを諸江、田口、栗本、鬼塚、中田にしてパワープレーを継続。
中田の得点から約1分後、相手陣内でパスを回して田口から諸江にパスを通すと、第2PKよりも少し遠い位置ではあったが諸江が右足を一閃。
放たれたシュートはゴール右上に一直線に飛び、バーを叩いてゴールが決まった。
これで2-7の得点差を5点に縮めたものの、パワープレーは諸刃の剣。
その後、ゴレイロを岸に戻す前に攻め込まれてロングボールがブラインドとなり1点、相手陣内からのパワープレー返しでもう1点を失い試合終了。
最終スコアは2-9での敗戦となった。
試合後、この日キャプテンマークを巻いた田口は“湘南ベルマーレに完膚なきまで叩きのめされた”と試合の印象を語り、悔しさを滲ませた。
荻窪監督も“今回は真っ向勝負をしかけて完敗してしまったが、次回はそうならないように戦いたい”とリベンジを誓った。
アウェイで敗戦となったフウガだが、次節はホーム墨田に戻っての一戦となる。
相手は立川・府中アスレティックFC、東京ダービーはもちろんのこと、森岡薫がスペインから復帰して初の対戦。
この悔しさを忘れずに戦い抜き、ホームで再び勝利の喜びを分かち合いたい。